ブライダルの秋です。
昨日は、万博公園の一角にある迎賓館でのウェディングに招かれ、チャペルでの挙式、続く披露宴で、
休日の午後を暗くなるまでゆっくり過ごすことができました。
新郎のご両親は私たちと同じ世代(たぶん)。新婦は退職する昨年暮れまで一緒に仕事をしていました。
ガラスと鉄のハリをうまく組み合わせた三角屋根のチャペルは、まるで森の中にいるよう。
牧師さんの言葉やパイプオルガン演奏、賛美歌を歌う女性たちも清楚で、特に指輪の交換や結婚証書にサインするときに歌われた「アヴェマリア」は素晴らしかった。
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披露宴の始まりの合図は、意表をついていた。
入口ではなく、ワイドなカーテンが静かに開いて、広い開口部いっぱいに緑の芝生のガーデン。
新郎新婦が明るい緑を背景に、テラスから入場してきた。
宴では、ゲストのみんなにスポットが当たるように気配りされた進行で、温かな雰囲気。
新郎と新婦の気持ちが伝わってきた。
ニューオータニが担当しているというお料理も、よくできていた。
宴の最後のウェディングケーキ入刀やそれに続くデザートビュッフェが、芝生のガーデンでくつろいで楽しめるようにたっぷり時間をとってあった。
とてもいいウェディングだったと、今でもポッとあったかいものが残っている。
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迎賓館は、エキスポ70のときに内外のVIPをもてなすために日本庭園の一角に寝殿造りの様式を取り入れて建てられ、
万博が終わってからも、夏場には期間限定でガーデンバーベキューが楽しめた。
子どもが小さい間は、何度か来たけれど、当時はがらんとしてどちらかといえば大味な空間だった。
確か、今はなき国際ホテル(本町にあった)が運営していた。
2000年に大阪ガスの関連会社がチャペルやテラスを設けて、ウェディングスペースとしてリニューアルしたのだそうだ。
あふれるほどの緑はそのままだが、見違えるほどおしゃれに変わっている。
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以下は、まったく私個人の中のことで、ウェディングのすばらしさとは無関係のことなのだけれど...
まるで北欧の森の中にいるようなガラス張りのチャペルで、新婦がお父様に手を引かれバージンロードを歩き始めたときに、
私は不思議なめまいのような感覚を覚えた。
美しいシーン。厳粛な状況の中で、突然、何ともいえない違和感に襲われたのだ。
私はここにいて、ごく当たり前の参列者然としていて、いいのだろうか?
クリスチャンではない私。と言っても、仏教徒でもない私。
無神論を唱えるほど積極的に、神のことを考えたことすらない私が、
クリスチャンの様式の中に居て、その流れに沿う違和感...。
(多くの人がそうだよ、と自分に言い聞かせても、「浮いてる」感が冷めなかった...)
あの、めまいはなんだったんだろう??
.........残念ながら、ここから先は答えも自分なりの納得もなく、宙ぶらりんのまま。
今までチャペルウェディングは何度か経験したのに、なぜ?
年齢のせいもある?
日常の流れと共に忘れ去るには、あまりに強烈な感覚だったので、書き留めずにはいられなかった。
まったくの個人的メモである。
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